きくち総合診療クリニック様は神奈川県綾瀬市の東部にある医療機関様です。
厚木基地にもほど近いショッピングモールで2017年4月に開院、その後、リハビリ室やMRIの設置、診療科の拡張などを実施されてきました。
現在では平日の外来が300名を超え、土日祝も休みなく診療を行う「総合診療かかりつけ医療機関」として綾瀬市内だけでなく、近隣の自治体住民からも信頼されているクリニック様です。
医療法人理事長でもある菊池院長は医療機関様の名前が示すように「総合診療かかりつけ医」として知られ、各種媒体への取材出演や書籍・記事なども執筆されています。
菊池大和 院長
医療法人 ONE 理事長
紹介ページ
総合健診システム『iD-Heart』は、地域の健康増進によりいっそう取り組まれることを目的に2021年4月よりご利用いただいています。
菊池院長に自院で取り組む健康診断サービスと『iD-Heart』の活用についてお伺いしました。
「総合診療かかりつけ医療機関」として
「病気を診て、人を診て、一人でも多くの命をやさしく包み込む医療を提供する。」
これが、当院の診療基本理念です。
地域のかかりつけ医として「専門外をなくすこと」、「困った患者の相談にのること」をモットーにしています。
日本の多くのクリニックは臓器や部位別に専門分化しているため、いざ体調が思わしくない時にどの診療科を受診すべきか迷う声が多く上がっています。
私たちは、地域の方々にとって昔の町医者のように、どのような症状でも気軽に相談できる「総合診療かかりつけ医療機関」です。
【ホテルのように広くて快適な受付ロビー】
地域への貢献として、予防医療や健康増進も大事だと考えています。
そこで必須となるのが、信頼性の高い健康診断サービスの提供です。
健康診断サービスの業務を効率化し、より質の高いサービスを提供するために『iD-Heart』を活用しています。
健診業務の効率化が必要に
当院では健康診断サービスを提供するために、「総合がん検診・人間ドックセンター」を設けています。
健康診断や人間ドックなど、市民や企業の方への健康診断サービス提供も行うほか、高磁場MRIによるがん検診を提供しています。
『iD-Heart』導入以前は健康診断の報告書などの帳票を手書きで作成していました。
開院当初からCTを導入し、肺がん検診を実施していて、こちらの結果報告書も手書きでした。
当時は件数が多くなかったため手書きで帳票を作成していましたが、今では考えられない方法です。
2021年には施設を拡張し、MRIを導入することで、より多様ながん検診を提供できるようになりました。
それに伴い、健診業務の効率化を加速させるべく、健診用のソフトウェア導入を検討しました。
【導入されている高磁場MRI 】
予約カレンダーを活用してがん検診の予約管理
「結果報告書を作成する健診用ソフトウェア」についての知識がなく、表計算ソフトに似たものを想像していました。
私自身、どのようなソフトがあるか知りませんでしたが、ITに詳しい放射線技師にも相談してインターネットで調べ、何社か資料を取り寄せました。
その中で『iD-Heart』の画面が最も見やすく、直感的に操作できる点が大きな魅力でした。
もちろん、機能やコストパフォーマンスの高さも選定の決め手となりました。
がん検診の予約管理が必要で、受付時間ごとやモダリティ(MRIなどの医用画像機器)ごとに管理できる点が当院にピッタリでした。
たとえば、当院で力を入れているがん検診に「全身がんドック(DWIBS)」があります。
DWIBS:Diffusion-weighted Whole-body Imaging with Background Signal Suppression
【全身がんドック(DWIBS)の検査イメージ】
この検査の所要時間はおよそ30分です。
『iD-Heart』の予約カレンダー機能で予約を1時間に2件とれるように設定して、来院時間を指定してスムーズに検査に入っていただけるようにしています。
受診される方の貴重な時間を大切にし、検査までの待ち時間を最小限に抑えるよう努めています。
院内の業務効率化に積極的に取り組む
現在、平日の外来患者数が300人を超えるなど、地域のかかりつけ医療機関として診療に多くの時間を要しています。
ですので、省力化できる業務はシステムを利用するなどして、積極的に効率化させているところです。
たとえば、会計の自動精算機を導入したのもその一例です。
【来院者は自動精算機で会計を行う】
健診業務では『iD-Heart』を利用することで省力化が図れて、手書きや繰り返しの作業を削減し、ワークフローを改善できました。
以前は医師が行っていた血液検査の結果判定などを自動判定機能で省力化しています。
結果報告書作成までのプロセスが自動化できたことでスピードアップしましたし、医師がその判定結果の正否を確認するだけで済むようにワークフローを大幅に改善しました。
何度も書き直したり、確認のために時間がかかったりすることがなくなり、今では医師だけでなく、スタッフ全体の負担も軽減され、働きやすい環境が整いました。
総合診療クリニックとしての価値を高めるために
かかりつけ医は臓器の専門性にとらわれず、あらゆる病気を総合的に診療します。
とくに当院のある綾瀬市には大きな医療機関が少ないため、当院のような総合診療を行う医療機関は重要です。
MRIのような高度な医療機器を活用し、休日も安心して受けられる医療を提供します。
もちろん、予防医療も当院の理念の一部として重視しており、DWIBSや脳ドックのようなサービスの提供も広めていきたいです。
かかりつけ医にある健診を「ちょっと受けてみようかな」と気軽に思っていただけるように、院内掲示なども工夫しています。
【手書きで目に留まる工夫をされている掲示物】
2023年の医療法改正がありました。
この改正により、2025年4月からは「かかりつけ医機能を有する医療機関」の明確化や、かかりつけ医機能が発揮されるための基盤整備が行われようとしています。
かかりつけ医の重要性を国として高めていこうとしている中、健康維持や予防医療に力を入れることが医療機関として重要です。
病気になる前からかかりつけ医にかかり、定期的に健康診断を受ける方が増えていく中、健康診断のデータ管理が必要ですし、そのためにも健診システムが必須です。
当院ではこれからも『iD-Heart』を活用して、総合診療クリニックとしての価値を高めていきます。
ご対応ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
施設情報
- 所在地
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神奈川県綾瀬市深谷中7-18-2 ライズモール綾瀬1F
- 施設名
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医療法人 ONE きくち総合診療クリニック
- 電話番号
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0467-76-1000
- URL
- 健診件数
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年間 約2,000件(2024年6月時点)
- 端末台数
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2台
- 診療科目
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内科、外科、救急科、心療内科、循環器内科、呼吸器内科、胃腸内科、アレルギー科、整形外科、小児科、リハビリテーション科、脳神経外科