名古屋のビジネス街で100年以上、地域医療に貢献してきた加藤内科胃腸科様。増加する受診者に対応し、より質の高い健診サービスを提供するため、健診システム『iD-Heart』を導入。クリニックの規模や業務フローにフィットしたシステムは、スムーズな運用を支えています。
名古屋城の南側、東海地方を代表するビジネス街、官庁街である丸の内。
古くから発展してきたこの地で、加藤内科胃腸科様は開院100年以上の歴史があります。
現在の院長は名古屋市医師会の会長も務められた方で3代目、ご子息である副院長が4代目と、長年にわたって地域医療に貢献し続ける医療機関様です。
地域のかかりつけ医として知られ、地域住民だけでなく、近隣のオフィスに勤める方も来院されます。
健診サービスは企業健診を中心に展開されているほか、住民向けに名古屋市独自のがん検診「ワンコイン検診」にも対応されています。
加藤内科胃腸科様の健診サービスへの取り組みなどを健診部門スタッフ様に伺いました。
名古屋の中心部で100年続く地域医療の担い手
当院は古くから名古屋のビジネス街にある無床診療所です。
1階〜3階が診療やX線などの検査室、4階と5階が健診部門専用です。
クリニック建屋内の健診部門でもあることから広い場所が取れないため、1日の受け入れ人数は10名を基準としています。
当院では大規模健診センターのように同時に数十名の健診を行うような体制は取れません。
その分、受診者一人ひとりに寄り添った健診サービスの提供に努めています。
たとえば、健診に来られた受診者様で早期治療が必要と判断された方には、健診当日でもしっかり説明し、診察・処方などの対応をするなど、小回りの効く施設として知られています。
4階にある健診受付窓口 診療部門を経ずに出入りできる
健診サービスは、短期人間ドックが広まってきた1980年代から提供を始めました。
ビジネス街に近いこともあり、企業や団体を訪問してサービス開始をアピールしていたそうです。
健康管理が重要視される時代の流れに合わせて、多くのお申し込みをいただきました。
また、当院の診療姿勢として、個人の蓄積された検査データを重視して適切な指導を行うという考えがあり、予防医療に力を入れていきました。
現在でも多くの企業から健診のご依頼をいただいており、感謝しています。
健診を受診されて初めて当院のことをお知りになる方も居て、オフィスからすぐに行ける医院としても知られるようになりました。
健診サービスの需要増とシステム導入の決断
健診サービスが好評になると希望者も増え、管理の手間が増えていきました。
とくに結果報告書の作成に時間を要して、困っていたそうです。
多くの受診者様に対応するために、結果報告書作成専用ソフトウェアが必要となりました。
そこで、健診サービスの顧客でもあったソフトウェア会社に依頼し、当院専用のソフトウェアを開発してもらったそうです。
当時のコンピュータ環境では専用のコンピュータが必要だったんですね。
また、院長を中心に考えた、当院オリジナルレイアウトの結果報告書を専用用紙として作りました。
結果報告書は受診者様からわかりやすいと好評でした。
5階にある健診専門の待合
2013年頃から協会けんぽに加入する健診契約先の企業が多くなり、当院でも対応の必要性が出てきました。
協会けんぽの健診実施機関としての認定取得に取り組み、無事、対応できることになりました。
協会けんぽの生活習慣病予防健診を受けた方の結果は、独自のデータファイル仕様での提出が必要です。
これまで使用していた専用ソフトウェアでは対応できないため、協会けんぽに対応できる健診システムを導入しなければならなくなりました。
複数社の「健診システム」を検討した結果、選定したのが『iD-Heart』(当時、Ver.3)です。
『iD-Heart』との出会い - 小規模施設でも使いやすいシステム
「健診システム」というと大規模な健診センターで利用されているのを想像していました。
ですが、『iD-Heart』は小規模の医療機関をメインターゲットとしているだけあって、当院のニーズにピッタリでした。
当時の担当者は、「この価格で、ここまで健診業務が管理できるパッケージソフトは他にない」と驚いたそうです。
画面の見やすさや小規模施設での導入実績から、当院でも活用できるに違いないと考えました。
当院オリジナルの報告書レイアウトを継続できるのもポイントでしたね。
帳票設計ツール「ピタッと帳票」で同様にレイアウトを作成してもらい、しっかりと継続できました。
これまでの専用ソフトウェアと異なり、『iD-Heart』はとても使いやすかったです。
結果報告書作成以外の業務、たとえば予約の管理や事前帳票の作成も『iD-Heart』で行うようになりました。
個人の問い合わせに対しては受診者台帳を頻繁に使用しています。
過去歴なども台帳機能で簡単に、すぐに検索できます。
限られたスタッフ数で運営していますから、問い合わせ対応など調べる時間が短縮できるのはありがたいです。
スタッフ全員が活用する『iD-Heart』- 業務効率化とサポート体制
新規に健診部門のスタッフになった職員は、なんとなく触っているうちに『iD-Heart』を使えるようになりました。
進捗管理で表示されている順番に作業すれば、業務が進んでいくのもポイントですね。
健診業務の流れが理解でき、仕事に慣れるのに役立ったそうです。
繁忙期には診療部門の職員もサポートに入りますが、操作がわかりやすいと好評です。
わからない点はいつもサポートセンターに連絡して、教えてもらっています。
すぐにサポートしてもらえるのもいいですね。
結果報告書を迅速に作れるだけでなく、業務全体が効率化できたと思います。
事務室での実際の入力の様子
2024年には最新の『iD-Heart』(Ver.5)にバージョンアップしました。
これまでも使いやすかったのですが、さらに使いやすくなったと思います。
画面がさらに見やすく、操作もわかりやすくなりました。
当院がこれから進める電子カルテ導入などのデジタル化にしっかり対応できる点も評価しています。
電子カルテ導入と連携した、未来を見据えた健診体制の構築へ
現在、当院では健診業務のさらなる効率化が必要と考えています。
とくに従来の紙運用をできるだけ減らすことが目標です。
結果入力の省力化や、医師の読影結果の取り込みなども検討していきたいです。
そういった面でのテクノアからの提案も期待しています。
健診や業務改革に積極的に取り組む副院長(院長のご子息)を中心に、院内の流れを変えていこうとしています。
読影などは副院長にしっかり行ってもらう反面、自動判定などを駆使して省力化できるところはどんどんと進めるつもりです。
また、一部の請求情報以外は『iD-Heart』に登録できていないので、契約管理や予約管理方法なども含め、再度見直します。
限られたスペースの中でどれだけ効率的な健診業務を行えるかが当院の今後の課題です。
これまで以上に『iD-Heart』を活用し、良い健診サービスの提供を実現します。
ご対応ありがとうございました。これからもしっかりとサポートいたします。
施設情報
- 所在地
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愛知県名古屋市中区丸の内3-16-16
- 施設名
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医療法人寿芳会 加藤内科胃腸科
- 電話番号
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052-962-3585
- URL
- 健診件数
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年間 約3,000件(2024年11月時点)
- ライセンス数
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2ライセンス